香川院長ブログ

暖冬のインフルエンザ

2016.01.19更新

inhuruenza

今年は暖冬のためか、インフルエンザの流行が遅れているようです。
当院でも今日までのところインフルエンザチェックにて陽性であった患者さんは4名です。
昨年はぼくはまだ病院勤務でしたが、年末の救急外来がインフルエンザの患者さんで
あふれていたのと比べると隔世の感があります。
このままほとんど流行せずに終われば本当にいいことですよね。
あるいは流行しても小規模に終われば経済的な損失も少なくてすみます。

でも油断は禁物です。
暖冬だと本当にインフルエンザは流行しないのでしょうか?
そもそも 気温とインフルエンザの流行は逆相関するのでしょうか?
今月15日に発表された国立感染症研究所のデータでは今年の1診療所あたりの インフルエンザの
患者さんの数を都道府県別にみると、
沖縄県が8.19人 秋田県が7.85人 新潟県が5.73人  北海道が4.84人 千葉県が2.49人でした。
一番多いのが現在までのところ、沖縄県なのですよ!
秋田 新潟 北海道はかなり寒いですけどね。
そもそも沖縄県では夏にもインフルエンザが流行しています。

つまり寒いからインフルエンザが流行る、暖かいからインフルエンザが流行らないとは
言えないと思います。

今年と同じように暖冬であった2006~2007年のインフルエンザの流行を
調べてみました。
上のグラフがそうです。
2007年5月に公表されたインフルエンザ患者さんの推移のグラフです。
2006年~2007年シーズンから過去5年分の流行の推移も同時に記載されていますので
一目瞭然と思いますが、赤線が暖冬であった2006~2007年の流行の時期を示しています。
2月の初旬あたりから流行が顕著になり、ピークを迎えたのはなんと3月も半ばころですよね。
しかも5月のゴールデンウイークのころでも患者さんはそれなりに
いらしたようです。

今年もこれと同じ経過をたどるかどうかはわかりません。

ですが、暖冬だからと言って油断は禁物ということです。
同じことのくりかえしになるかもしれませんが、まめな手洗い うがいは必須ですし
人混みはなるべく避ける、避けられないのであればせめてマスクをする
などの自衛策が大事です。

睡眠時間も多めにとってくれぐれもご自愛ください。

 

投稿者: 稲城癒しの森内野クリニック