香川院長ブログ

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2016.07.10更新

sglt2

糖尿病の治療薬は最近めざましく進歩しています。
そのため、インスリン注射を必要とする患者さんは減少傾向にあるようです。
もちろんインスリン注射はなくてはならない治療法です。
しかし、もし自分が患者さんの立場であったらできる限り打ちたくないなあ と思いますよね。

内服の糖尿病治療薬で最新のくすりがSGLT2阻害剤です。
腎臓の近位尿細管に存在するSGLT2(Sodium-Glucose Co-Transporter 2)
を阻害して、糖の再吸収を抑制し(つまり余分な糖分を尿から排泄します)ひいては
血糖を低下させます。
この薬の画期的な点は、従来の糖尿病治療薬が直接的または間接的ではあるにしろ
インスリンの作用に依存して血糖を低下させていたのに対して、 インスリン作用とはまったく
無関係に血糖を下げることが可能なことです。

我が国では2014年4月にアステラス製薬からスーグラ錠(イプラグリフロジン)が最初に
発売されました。当初はなんだかわからない得体のしれないくすり というイメージでしたが
その後、 フォシーガ(ダパグリフロジン) ルセフィ(ルセオグリフロジン)  デベルザ アプルウエイ
(トホグリフロジン)  カナグル(カナグリフロジン)  ジャディアンス(エンパグリフロジン)
と次々に同一系統のくすりが発売され、徐々に市民権を得ているようです。

同一系統の薬ではあっても同じくすりではないので、いったいどれがいいんだろうと
いう悩みがわれわれ臨床医にはあるわけです。慢性疾患の場合は、自分の処方した薬で患者さんの
人生が左右されるわけですから、有効性と安全性に優れたくすりを処方したいと
考えるのは当然ですよね。

昨年9月にEMPA-REG OUTCOME
というstudy の結果が発表されました。この結果は驚くべくものでエンパグリフロジン(ジャディアンス)
が心血管死を4割も減少させたというものでした。
心筋梗塞や脳卒中は減少させていないのが若干気にはなるのですが、全死亡も3割減少しており
この結果を鵜呑みにするわけにはいかないまでも、SGLT2阻害剤を処方するのであれば
まずジャディアンスを考えてしまうようになりました。
実際に処方量も増加しています。
ただ薬価が高いという欠点がありますから、現状ではまだ第一選択のくすりというわけには
いきません。

今後フォシーガ(ダパグリフロジン) カナグル(カナグリフロジン) のデータも発表されてくると思います。
引き続き注視していきたいと考えています。

投稿者: 稲城癒しの森内野クリニック

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